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オリンピックリフティング

  • 2022年12月11日

全力で下肢の3関節(股関節、膝関節、足関節)を伸ばすと跳びます。
自重のスクワットなら跳べるということです。
自重のスクワットで跳ばないというのは100mをjogみたいなもんです。
言い過ぎかもしれませんが少なくとも全力ではありません。
筋持久力と称して反復回数を多くすれば跳べなくなりますが、その時に出てるフォースは小さなものになります。
Jogで100mは速くならんだろというのは容易に想像がつくのですが、なぜか自重のスクワットだけで強くなろうとする人があとを絶ちません。
そんなんでどーやって今以上強くなろうとしてるの?ってなります
もちろん全力からは離れたところでのフォーム作りはあります。
フォームはいい前提での話です。

全力に近い努力でやるから強くなります。
じゃあバーベルスクワットも跳べば良いの?と思われる方もいるかもしれません。
跳べるなら跳ぶのがいいと言えなくもないですが、実際には重ければ跳べません。
跳べる重さでやったにしても跳んだ数だけ着地があります。
着地の衝撃はそれなりです。
ジャンプした際にバーベルだけ拾ってくれる装置もありますが、金額、場所等、今のところ現実的ではありません。

筋力を効率よく向上させるのに適した強度というのもあって、最大挙上質量の約70%以上の強度で行われることが多いです。
75%位までは跳ぶというか踵が浮くぐらいにはなりますが、それ以上だと踵を浮かすのは困難です。
跳べないということです。

跳ぶの?跳ばなくていいの?どっちなの?となるかもしれませんが、軽いのなら跳べるし、重いのなら全力でやったけど跳べませんでしたとなります。
とは言え、実は通常のリフティングは全力のつもりでも減速局面があることがわかってます。
80%の強度でやっても挙げる距離の20%位は減速のために身体を使ってます。 
100m走で例えると100m地点に壁があるから最後の20mは止まれるように走っているといった感じです。
じゃあやっぱり跳べる重さでやろうかなとなりますが、軽いので跳んでも着地の衝撃はそれなりにあります。
ちなみに自重のスクワットは半分以上が減速局面です。
100mのうち50mがjogで50mが歩きみたいなもんです。
やっぱりそんなんでどーやって強くなるの?って話です。

そこで登場するのがオリンピックリフティングです。

オリンピックリフティングは全力で下肢の3関節を爆発的に伸展してバーベルを加速させ、加速が止まったところをキャッチします。

高いところから着地するでもなく、上から降ってくるバーベルをキャッチするでもないので着地の衝撃は小さなものとなります。

下肢を全力で伸ばすけど、結果としては跳べないし跳べないから着地がないのです。。

衝撃がないということは身体に優しいのです。

こんな有難いものはありません。

そしてどこから引くか、どこまで引くか、キャッチの有無、等を操作することにより、競技に必要な要素(パワー等)を向上させることができます。
キャッチの技術はあるに越したことはありませんが、ウエイトリフティング競技者でなければキャッチにこだわらないという考えもあります。
理論上は下肢の爆発的な伸展ができればいいのですから。
ただ、キャッチができないということはキャッチに必要なフィジカルがないともいえるのです。
なので比較的軽めならキャッチを入れ、重くなってきたらプルのみというやり方を採用することが多いです。

競技に必要な要素を向上させるにはそれを刺激しないことには向上することはありません。
いやいや競技の練習をやりこめば必要な要素は向上するという人ともいますが、変わった人だと言えます。

ただオリンピックリフティングも最初からはできないし、形は良くても基礎的な筋力がないと強くなっていかないし、基礎的な筋力トレーニングをするにもフォームが大事だし、フォームをよくするには可動性は必要だし、形を変えるには力が必要だしと。
やることはたくさんあるのです。

どの時期にどれに時間を割くかというのが大事なのです。
トレーニングにおける変数の操作を上手にすることで力が付き、力がついたから動きが変わります。
いきなり動きから変えようとしても変わりません。
ほとんどの人は力に問題があるとは考えてませんが、力を変えたらあっさり動きが変わることも多いです。
計画的にトレーニングを進めて強くなりましょう。

 
 
 
 
 
 
 


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