全身関節弛緩性(general joint laxity)は全身の関節が緩いことを意味しています。
親指が腕につく、膝が逆に反るなど7項目のうち4つあてはまるものが多いほど緩いといえます。
靭帯損傷(脱臼、捻挫等)の外傷で生じたものは片側、一方向性であることが多いのに対して外傷で生じたものでない場合は両側、多方向性のものが多いと言われています。
ストレッチなど筋を伸ばす際も関節の安定性を損なうことが無い様に注意する必要があります。
肩こりは、肩だけを見るのではなく全身を見ていく必要があります。
肩周りの筋を治療してもすぐに治療効果はなくなってしまいます。
肩周りだけでなくその部位に負担をかけている理由を探す必要があります。
日常動作のくせ、そのくせはどこかを代償して出ているものであればその部位も治療の対象になります。
大腿後面にある半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋の三つをハムストリングといいます。
ハムを作るときにこれらの筋肉の腱を使ってぶら下げたのが語源とされています。
腿の後ろの筋肉がハムストリングだと思っている人は多いですが、大腿四頭筋(外側広筋)が後ろまでぐるっと
回り込んできています。
ハムストリングは肉離れする筋肉として知られています。
広背筋(こうはいきん)テストというのがあります。
両肘をくっつけて肘が鼻まであがるかをチェックします。
鼻まであがらない選手に肘の障害が多いといわれています。
広背筋はラジオ体操の横曲げでも大まかには伸ばせますが、他の部位の影響をうけていることもあるので
気になる方は聞いてください。
インソール(靴の中敷き)をいれると動作が大きく変わることがあります。
例えると、車のタイヤがデコボコなら車はガタンゴトンと走ります。
タイヤが真ん丸なら車はスムーズに走ります。
足部の形状が正常から逸脱していると知らないうちに効率の悪い動きをしているかもしれません。
効率が悪いだけではなく、故障の原因が足部からきていることもよくあります。
爆発的パワーを高めるトレーニングにプライオメトリクスがあります。
ストレッチショートニングサイクルなどを活用したトレーニングです。
誰でも垂直跳びをするときは少ししゃがみます。このとき伸張性収縮がおこります。
伸張性収縮のあとの短縮性収縮の方が、短縮性収縮のみの場合(垂直跳びならしゃがまずに跳ぶ)よりも
大きな筋力が発揮できるという性質を利用したものです。
当然跳んだら着地があるので実施する場所も考慮する点です。
着地の衝撃は体重の8倍になることもあるので、骨端線閉鎖前の選手は他のトレーニングを優先します。
いつまでも自分の脚で歩きたいとは誰もが思いますが。
ウォーキングでは歩行に必要な筋肉を維持することはできないといわれています。
走れば維持できると思いますが、着地の衝撃を考慮する必要があります。
そこで登場するのがウェイトトレーニングです。
ウェイトトレーニングの代表的な種目にスクワットがありますが、当然着地の衝撃はありません。
70歳以上の女性だと週2回4か月くらいで約40㎏のパラレルスクワットができるようになることが多いです。
爆発的パワーをつけるのに思いつくのはウェイトトレーニングがありますが。
より特化したものだとオリンピックリフティングやプライオメトリクスがあります。
オリンピックリフティングの利点はコンセントリックRFDを高めることができることと、着地の衝撃が少ないことがあげられます。
プライオメトリクスはエキセントリックRFDを向上させることができますが、着地の衝撃は考慮する必要があります。
うまく組み合わせる必要があります。
腕がしびれるなどの異常感覚の原因はいろいろあります。
そのなかで胸郭出口症候群といわれるものは、
斜角筋隙(前斜角筋と中斜角筋と第1肋骨で構成されるトンネル)
肋鎖間隙(第1肋骨と鎖骨の間)
小胸筋下間隙(烏口鎖骨靭帯と小胸筋の間)
のいずれかに原因があるものをいいます。
なりやすい体型としてなで肩、イカリ肩があげられます。
それぞれアプローチのしかたに違いはありますが、
原因となる筋肉へのアプローチで軽快することが多いです。
バレーボールの選手で、打つ側の肩の棘下筋(きょかくきん)という筋肉が萎縮していることがあります。
これは肩甲上神経という神経が、ボールを打つ際に引っ張られることが原因と考えられています。
棘下筋の役割に肩関節を安定させる働きもあるのですが、萎縮してしまっているとその働きができません。
肩関節だけでなく、肩甲骨の動きも考慮した施術が必要になってきます。