今回も側屈について書きます。
下肢の影響や、重力の影響を除いた側屈の評価として、仰向けに寝て、片足を伸ばすという方法があります。
片足ずつ行うのですが、
伸ばしにくい側があれば、同側の肋骨と骨盤の間にある筋肉(内腹斜筋、外腹斜筋、腰方形筋など)がカタイのかもしれません。
もしくは、反対側の筋肉をうまく使えてない可能性もあります。
足を下に伸ばす動作は骨盤の下制によって行われるので、同側の筋の柔軟性と反対側の筋を上手く使えることが必要です。
今回は側屈について書きます。
背骨は左右の横曲げができますが、これも上肢、下肢の影響を受けます。
例えば立っているときに、脚を開いての横曲げはやりやすさに左右差がないのに、
閉じると左右差がでる場合は大腿筋膜張筋の影響を受けているかもしれません。
腕をおろしての横曲げは左右差がないのに、伸ばす側の腕を上に挙げての横曲げで左右差が出る場合は、
広背筋の影響を受けているかもしれません。
前回は回旋について書きました。
今回もその続きです。
仰向けで膝を立てて膝を左に倒した場合は、体幹は右回旋しています。
このときに、やりにくさの原因になる筋は上半身では主に右の外腹斜筋です。
下半身では主に右の中殿筋の前部線維です。
うつぶせで膝を曲げて脚を右に倒した場合は体幹は右回旋しています。
このときに、やりにくさの原因となる筋は上半身はあおむけの場合と同じですが、下半身はたくさんあって、
右の股関節外旋筋であったり、左の大腿筋膜張筋であったり、大腿直筋であったりします。
同じ体幹の回旋でも下肢の肢位の影響を大きく受けるので、ストレッチング等をする際は注意が必要です。
背骨の動きには
前曲げ・後曲げ、左右の横曲げ、左右の回旋があります。
これらは上肢や下肢の肢位の影響を受けます。
例えば仰向けで膝を立てて膝を左右に倒したとします。
手を気を付けの位置で膝を倒した場合は左右差がなくても、
バンザイで膝を倒した場合だとやりにくさがでることがあります。
これは広背筋の影響をうけているといえます。
動作のやりにくさの原因となっている筋をやわらかくすることで、
憑き物がとれたかのように動きが変わることがあります!!
今日はAACAスキルアップ講座でした。
僕の方に向かって左側がキナンの選手。右側が一般参加者でした。
「競技の前に整える」「ハイパフォーマンスの前提条件を整える」ということで主に左右差、
前後のバランスといった感じでお伝えしました。
僕は左右差も少ないし、身体も柔らかいので「けどお前遅いじゃん」的な感じなのですが、
キナンの選手が一般の参加者に圧倒的な差をみせてくれたので僕にとって好都合でした。(笑)
講座後も残った方たちが口々にプロとの差を言っていました。
速くなるための準備も足らんのじゃないかと。
速くなるために出来ることは出来る範囲でやってから降りましょう。
明日はAACA(自転車レース)の会場でスキルアップ講座の講師を担当します。
といっても僕は自転車が激おそなので、担当するのはセルフケアについてです。
ストレッチが中心です。
なぜ必要かも含めてお伝えします。
なので明日は接骨院はお休みです。
投球動作での腱板損傷は関節包面で起きることが多いです。
コッキングフェイズで最大外転、外旋位のとき上腕骨頭は外旋しながら下方へ転がり運動と滑り運動がおこるため
大結節も後下方へ位置が変わります。
大結節の位置が変わるのに伴って棘上筋も下方に走行が変わるのですが、その時に関節窩上縁がエッジとなり、
関節包面と関節窩上縁との摩擦で腱板の関節包面の損傷が起きるとされています。
このような現象はinternal impingementと呼ばれています。
ランニング愛好家によくみられる腸脛靭帯炎。
サイクリストにもみられます。
股関節外側から脛骨のGerdy結節に付着する腸脛靭帯が、膝の屈伸運動で大腿骨の外側顆の上を移動する際の摩擦で炎症をおこすものです。
オーバーユースに加え、O脚など内反モーメントが高くなるとなりやすいといえます。
ランニングではミッドサポートで痛みが出ることが多いです。
サイクリストの場合はそんなに内反モーメントは高くないので、痛みが出る人は自転車のシューズのインソールもいいかもしれないけど、普段の靴のインソールを見直すといいかもしれません。
投球は始動から動作の終了まで位相に分けられます。
位相を理解することで、投球に関する話のときに共通の言語で話すことができるし、評価もしやすくなります。
痛みが出る相は、痛みが出る相そのものももちろん問題ですが、その前の相に原因があることが多いです。
前後の位相との関連性や連続性を理解することも必要です。
①ワインドアップ期:投球動作の準備段階。動作開始から非投球側の脚が一番高く挙がるところまで。
②アーリーコッキング期:非投球側の足が地面に接地するまで。
③レイトコッキング期:投球側の肩が最大外旋位になるまで。
④アクセレレーション期:最大外旋位からボールをリリースするまで。
⑤フォロースルー期:リリース以降減速動作を行い、投球動作が終了するまで。
ワインドアップ期の前には普段の姿勢があります。
普段の姿勢が投球に大きく影響を及ぼします。
ピッチャーでは股関節内旋制限があると、ワインドアップ期に体幹を反投球方向に傾けたり、
コッキング期で軸足のknee-inで股関節内旋を出すなどの代償動作が出ます。
そのため投球方向へのスムーズな体重移動が妨げられることがあります。
股関節の機能の回復で投球動作が変わる人もいます。