今回は「むち打ち」についてお話ししたいと思います。
交通事故に遭った方などから「むち打ちになってしまった。」 と聞いたことがあるかと思いますが
実際にはどのような状態かご存じですか?
簡単にご説明したいと思います。
車に後ろから追突された際 、体は前方に押し出され、その衝撃により頭は後方へ反り返りムチがしなるような状態になります。
この時に、頸椎周辺の組織が損傷し大きなダメージを受けます。
これが一般に「むち打ち」と言われるものですが、
交通事故だけでなくラグビーやアイスホッケー、サッカーなどの激しいスポーツでの接触事故により発症することもあります。
むち打ちの正式名称は、外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)または頚部捻挫と言います。
事故当日はほとんど症状は現れませんが、
翌日あたりから首や背中の痛み、頭痛、めまい、吐き気など様々な症状が現れます。
しかし、レントゲンではこれらの症状を診断することはできません。
首の関節包や筋肉、椎間板、神経の損傷はレントゲンでは確認することができないからです。
これがとても厄介なのです。
むち打ちは、受傷直後では症状が出ないことも多いので、病院でレントゲンを撮っても異常なしと言われることがほとんどです。
また、病院でのむち打ち治療は対症療法の為、電気治療や痛止薬の処方がメインであって症状改善までにとても時間がかかってしまいます。
接骨院のように、患者様ごとに症状を見ながら細かい治療はしていないとこがほとんどです。
当院では、患者様のその日の症状に合わせて治療を行いますが、リハビリやストレッチ、高周波治療器などで根本からの治癒と早期回復を目指しています。
「交通事故に遭ってしまった方」や、「今病院に通っているけどなかなか痛みが取れない」
などありましたらお気軽にご相談ください
時々、ニュースや新聞で見かける「ひき逃げ」。
心がとても痛みます。
事故に遭われた方の命は大丈夫だったのか?
大けがをしているのではないか?
この業界にいるといつも考えてしまいます。
交通事故撲滅のために安全運転が第一ですね。
以前の話ですが、ひき逃げに遭われた高齢の患者様が来院していたことがあります。
通院は3ヶ月程で終わったのですが、「治療費はどこへ請求するの?」
ということになりました。
ひき逃げなので、当然加害者からの賠償を受けることが難しくなります。
不運にもひき逃げされ、治療費まで自分で支払って、このまま泣き寝入りなのか・・・
その時の患者様の様子は今でも覚えています。
しかし、いろいろ調べてみた結果・・・
被害者が泣き寝入りすることないように国が賠償金を払ってくれる制度があることが分かりました。
それは 「政府保障事業制度」といいます。
加害者に代わって国が賠償金の支払いを行うのですが、ひき逃げはもちろん盗難車や車検切れの車 による事故 なども含まれます。
請求は、全国の損害保険会社、農協等の窓口で受け付けており、支払い限度額は自賠責保険の基準と同様です。
なので、安心して治療を受けることができます。
しかし、デメリット もあります。
通常の自賠責保険では保険金の支払いが1ヶ月~数ヶ月間ということで早いのに対し
「政府保障事業制度」では、6ヶ月~1年以上かかるとの遅いことがあげられます。
また、自賠責保険での保険金の一部を先に請求できる「仮渡金」と「内払金」のような制度もありません。
つまり、それまでの費用は全て被害者の方で負担しなければなりません。
健康保険による治療を行うので、立て替え額は抑えられますが、重症ですとそれなりに入院 や通院回数が多くなり大変です。
しかし、この制度のおかげで当院の患者様も含め全国には救われた方が大勢いらっしゃるとも聞いております。
とてもありがたい制度ですね。
YouTube「ウエイトトレーニングってした方がいいの?⑤」についてお話しています。
「ヒップヒンジに力を」です。
前回までで、ウエイトトレーニングは「力が強くなる、速くなる、柔らかくなる、追い込む必要はない、怪我を予防する」というお話をしました。
最後は「ヒップヒンジ」について説明しています。
※ヒンジは、英語で蝶番(ちょうつがい)のことを指し、ヒップヒンジとは股関節を蝶番のように動かすという意味です。
「スポーツの肝はヒップヒンジ、オチはウエイトトレーニングをしろ!」です。
前に行くにも横に行くにも止まるにも、ほとんどが股関節の伸展の力です。
だからこそ股関節の伸展に力を付けたいのです。
爆発的な力をつけるためにウエイトトレーニングです。
スクワット、デッドリフト、クリーン、スナッチ、プッシュプレスをやっていくと力がついてきます。
また、持久力が必要な競技でもやっぱりウエイトトレーニングです。
なぜなら、相対的に小さい努力で大きな力が出せるようになる(=楽ができる)からです。
競技の練習に10割の時間を割くよりも、1割でも良いのでウエイトトレーニングを計画的に取り入れる方が良いです。
時期や目的に合わせて上手く取り入れてるといいですね。
YouTube、是非ご覧ください。
YouTube「ウエイトトレーニングってした方がいいの?⑤」についてお話しています。
ウエイトトレーニングは怪我をするどころか怪我を予防します!
今まで、「力が強くなる、速くなる、柔らかくなる、追い込む必要はない」という話をしてきました。
今回は「怪我をするのか?腰を痛めるのか?」ということについて話します。
ウエイトトレーニングに対して怪我をする、腰を痛めるというイメージをお持ちの方が時々いらっしゃいます。
しかし、ウエイトトレーニングをしている時より、他のスポーツをしている時の方が怪我の発生率が高いという調査結果があります。
ウエイトトレーニング中の怪我はかなり少ないと言われています。
正しいフォーム、やり方で計画的にやればさらに怪我は少なくなると思います。
また、ウエイトトレーニングは「怪我を予防する」と言われています。
何もせずにスポーツをするのに比べて、ウエイトトレーニングをしている人は怪我の発生が3分の1になると言われています。
怪我をしない=継続的に練習をすることができるということです。
つまりウエイトトレーニングは、「力が強くなる、速くなる、柔らかくなる、追い込む必要はない、怪我を予防する」といいことだらけです。
是非上手く取り入れていただければと思います!
YouTube、是非ご覧ください。
YouTube「ウエイトトレーニングってした方がいいの?④」です。
今まで、力がつく、速くなる、柔らかくなるという話をしてきました。
今回はウエイトトレーニングをやると疲れる、筋肉痛になるのを避けるためにはどうすれば良いのかということについて話します。
疲れなくする方法は、当たり前ですが一つは普段からウエイトトレーニングをするということです。
repeated bout effect(繰り返し効果)といってやったことのあることはそんなに筋肉痛にはなりません。
そしてウエイトトレーニングは計画的にやるものです。
そのため練習や試合の妨げにならないようなプログラムを組みます。
また、強くなるためには追い込むことも必要と思う方も多いかもしれません。
しかし、velocity based training(vbt)という挙上速度をモニタリングしながら行うウエイトトレーニングをすれば無理に追い込む必要もなくなります。
※vbtの詳しい説明はこちら→https://www.nakashimadori-sekkotsuin.com/introduced-push-2-0-you-can-receive-guidance-from-vbt/
ウエイトトレーニングは計画的に、そして無理に追い込んで疲れることをする必要もありません。
YouTube、是非ご覧ください。
今回のYouTubeは「ノルディックハムストリング」についてお話しています。
ノルディックハムストリングとは、 ハムストリングを鍛えるためのトレーニングです。
ノルディックハムストリングはハムストリングの肉離れの予防になります。
51%も肉離れを予防するとも言われています。
肉離れをするのは8割方、長頭、ついで半膜様筋です。
このふたつの筋に共通するのは二関節筋であるということと羽状筋であるということです。
他にもハムストリングのトレーニングについて色々話しています。
YouTube、是非ご覧ください。
≪参考文献≫ Al Attar, WSA, Soomro, N, Sinclair, PJ, Pappas, E, and Sanders, RH. Effect of Injury Prevention Programs that Include the Nordic Hamstring Exercise on Hamstring Injury Rates in Soccer Players: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sport Med 47: 907–916, 2017.
Timmins, RG, Ruddy, JD, Presland, J, Maniar, N, Shield, AJ, Williams, MD, et al. Architectural Changes of the Biceps Femoris Long Head after Concentric or Eccentric Training. Med Sci Sports Exerc 48: 499–508, 2016.
Timmins, RG, Bourne, MN, Shield, AJ, Williams, MD, Lorenzen, C, and Opar, DA. Short biceps femoris fascicles and eccentric knee flexor weakness increase the risk of hamstring injury in elite football (soccer): A prospective cohort study. Br J Sports Med 50: 1524–1535, 2016.
YouTube「ウエイトトレーニングってした方がいいの?③」です。
前回までに、力は強くなる、動きが速くなるという話をしました。
今回はウエイトトレーニングをすると身体は硬くなるのか?という話です。
これは随分前に否定されており、むしろ可動域をいっぱいに使って動かすことで身体が柔らかくなることも期待できます。
ウエイトリフティングの選手は体操選手の次に身体が柔らかいと言われています。
可動域が必要ないと感じる競技(例えば自転車選手)もありますが、
可動域が少ないと、そもそも強くなるためのトレーニングができません。
やはり、どんな競技をするにもウエイトトレーニングはやるべきですね。
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YouTube「ウエイトトレーニングってした方がいいの?②」です。
前回は力があった方が良いという話をしました。
今回はウエイトトレーニングをしたら筋肉モリモリになるんじゃないの?ということについて話しています。
特に持久系の競技の方が気になることかもしれませんね。
まず持久系の競技をしながら筋トレをして、筋肉モリモリになってしまうことはないです。
どんな競技でも筋肉があった方が有利です。
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今回からのYouTubeは「ウエイトトレーニングってした方がいいの?」シリーズです。
①~⑥まであります。
まずは「ウエイトトレーニングってした方がいいの?①」です。
なぜ、ウエイトトレーニングをした方が良いのでしょうか?
1つは筋力の向上です。
筋肉は、遅い収縮だと強い力を出すことができます。
早い収縮だと強い力は出ません。
(それを示している力速度曲線というものがあります。)
競技中は速い動きが多いため、強い力を出してないように感じるのです。
しかし速く動くためには、「筋力」を向上させておかなければなりません。
「物」を動かすためには「力」が必要です。
自分の身体(体重)を速く動かすためにも「力」は必要ということです。
競技の練習は大事ですが、強い力の出せる身体になることも大事です。
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